「物忘れ」と「認知症」は違う!?今すぐできる予防方法とは?

皆さんは日常の中で、買い物に行ったときに「あれ?何を買う予定だったかな?」とか、携帯や財布が置いたはずのところになくて「どこに置いたかな?」というような物忘れをしてしまう経験はありませんか?
奥様から「あなた、最近物忘れが多いわね。大丈夫?」なんてことを言われると、もしかして認知症の始まりかもしれないと不安になりますよね?
実は、「物忘れ」と「認知症」は違うものです。
そこで、まずは「物忘れ」と「認知症」がどう違うかを知り、今すぐできる「予防方法」に取り組んでいきましょう。
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目次
「物忘れ」と「認知症」は何が違う?
「物忘れ」は、物忘れをしてしまったことを自覚しています。
例えば「友人との約束の時間をうっかり忘れてしまった」「さっき買ってきた本をどこに置いたかな」というように、「自分が忘れている」こと自体は覚えています。
それに対して「認知症」は、忘れたことそのものを忘れてしまう状態なので、「体験自体を喪失」してしまっています。
「友人と約束自体していない」「朝ごはんを食べたのに、食べたこと自体を忘れてまた食べようとする」
というような例が挙げられます。
また、それを指摘すると激怒したり、自分の行動を正当化しようとする特徴もあります。
このように「物忘れ」と「認知症」は、忘れたことに対する自覚があるか、ないかで異なります。
見分け方としてはそれ以外に、「物忘れ」の場合は「人や時間、場所」をほぼ正しく認識できていて日常生活にそこまで支障はありません。
一方で、「認知症」の場合は「人や時間、場所」に混乱してしまい、日常生活にも支障をきたします。
この違いを知らないと、「物忘れ」なのか「認知症」なのかが分からないので間違える人も多いようです。
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「物忘れ」に効果的な予防方法とは?
物忘れが起きる原因にはいくつかありますが、主な原因は「加齢による記憶力の低下」です。
実は、脳の老化が始まるのはなんと20代!
20代を境に、脳はどんどん老化していくので、記憶力だけでなく、判断力や適応力も低下しさらに「物忘れ」しやすくなります。
また、不規則な生活や睡眠不足も一因です。
仕事が忙しくて疲れがたまったり、睡眠不足になったりすると頭がボーッとして自然と集中力は落ちてしまいます。
さらにストレスが加わると、理解力や記憶力も低下し、物忘れがひどくなるのです。
この老化を止めることはできませんが、遅らせることはできます。
したがって、「物忘れ」の予防方法としては『脳を鍛える』ことが有効です。
私も実際に取り入れている、すぐに実践できる予防方法をいくつかご紹介します。
1.料理をする
順序を考えイメージしながら、複数の作業を並行して行うので、脳を鍛えられます。
料理というと大げさですが、私はお味噌汁や卵焼きを作るなどの本当に簡単なものから始めました。
2.ウォーキングやジョギング
脳の血流量が増え、脳力アップが期待できます。
研究によれば、1時間のジョギングを半年続けると学習能力が高まると言われています。
しかし、1時間も走り続けると考えると難しそうですよね。
そこで私は疲れたらウォーキングに切り替えることで、できるだけ長い時間運動することができるようにしています。
3.感動や達成感を味わう
本や映画、スポーツを見て感動したり、1日にやることを決めて達成する体験を味わうことでドーパミンが分泌され、脳の活性化に繋がると言われています。
私の場合は、友人や家族とそのことについて共有することで、自分だけではなく他の人からの話で感動したり、達成感を疑似体験できるので、一人よりも効率的です
し、続けやすくなりました。
これらの予防方法なら、日常生活の中で簡単に取り入れられるものなので、全て一気に実践しようとせずに、何か1つでも取り入れて日常の中から改善していきましょう。
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「認知症」に効果的な予防方法とは?
認知症の中でも最も多いのが「アルツハイマー型認知症」です。
私が認知症に対しての恐さを感じたのは、今やハリウッド俳優である「渡辺 謙」主演の『明日の記憶』です。
若年性アルツハイマー病を題材に、病気に対する恐さとそれに立ち向かう家族愛を描いた映画ですが、私は感動と共に、「もし自分もそうなってしまったら」と深く考えさせられました。
脳が次第に萎縮し、知能や身体機能が衰えていくという恐ろしい病気ですが、この病気の患者数は年々増加傾向にあるそうです。
しかし、この病気を根本的に治す薬はまだないということなので、今私たちにできることは「予防」しかないのです。
「物忘れ」と「認知症」は違いますが、こちらもやはり予防方法としては『脳を鍛える』ということと、さらに『食生活の改善』が非常に重要です。
生活習慣病患者は「認知症」となるリスクが高くなり、例えば、高血圧の人はリスクが3、4倍、糖尿病の人は約4~6倍にもなると言われてます。
『脳を鍛える』という観点からの予防方法
認知症という病気に至る前の段階では、通常の老化とは異なる認知機能の低下がみられます。
この時期に最初に低下する認知機能が、「エピソード記憶、注意分割、計画力」という機能で、これらを意識して重点的に使い、その機能を鍛えることで認知機能の低下を予防できるのです。
この3つの機能に着目した予防方法はこちらです。
1.「エピソード記憶」機能を鍛えて予防する
「エピソード記憶」機能は、体験したことを記憶として思い出す機能です。
例えば、2日遅れや3日遅れで日記をつけたり、買い物をしたらレシートを見ないで思い出しながら家計簿をつけることで鍛えられます。
2.「注意分割」機能を鍛えて予防する
「注意分割機能」は、複数の事を同時に行う時、適切に注意を配る機能です。
例えば、料理を作るときに、一品ずつではなく何品か同時進行で作る。
人と話をする時に、相手の表情や気持ちに注意を向けながら話すなどです。
3.「計画力」を鍛えて予防する
新しいことをするとき、段取りを考えて実行する能力です。
例えば、いつもの買い物の仕方をより効率よく買い物できる方法を考えたり、旅行の計画を立てたり、頭を使うゲーム(囲碁や将棋、麻雀など)をしたりすることで鍛えられます。
『食生活の改善』からの予防方法
1.よい油をとる
よい油はオメガ3系と呼ばれる油で、亜麻仁油、シソ油、サバやサンマのような青魚に含まれるEPA・DHAです。
よい油は、動脈硬化を予防して認知症を防ぎます。
2.身体をサビから守るビタミンCとEをとる
ビタミンCとEは、抗酸化物質と呼ばれ脳血管のサビを防ぎます。
ビタミンCはオレンジ、キウイ、イチゴ、ピーマンなどに多く含まれ、ビタミンEはモロヘイヤ、ニラ、カボチャ、ほうれん草などに多く含まれます。
3.塩分をとりすぎない
高血圧は動脈硬化を進行させ、脳細胞のダメージを引き起こしてしまいます。
1日10グラム以下の塩分を目安として、味噌汁やラーメンのスープは残したり、減塩しょうゆを使用するとよいでしょう。
このように『脳を鍛える』『食生活の改善』から予防していくとよいでしょう。
まとめ
これまで「物忘れ」と「認知症」との違いを知り、それぞれの予防方法の例を挙げましたが、まずは知ることが大きな一歩です。
日常生活の中で「最近忘れることが多いなぁ」と自覚があればそれは「物忘れ」です。
焦らずに自分の状況を整理してみましょう。
そして「物忘れ」と「認知症」は異なるものですが、予防方法としては『脳を鍛える』『食生活の改善』という面では、共通点が多いということも分かりました。
まずは「物忘れ」の予防方法から紹介したような、日常生活の中で簡単に取り入れられることを1つでもいいので始めてみましょう。
その1つ1つの積み重ねによって、より健康的で楽しい毎日を過ごしましょう。
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